企業が行う節水への取り組み
企業では大量の水を使用するところが多いです。
例えば一見、水を使用しなさそうな工場などでもかなりの水を使用する工程があったりするものです。
しかし、水は人間が生きていくために、それだけでなく地上にいる全ての生き物に必要不可欠なものです。
そのため、企業では水を大切に使う取り組みが行われていることが多く、使うだけでなく工場から出る排水についてもできるだけ資源を汚さないような取り組みを行っています。
ここでは企業が行っている節水の取り組みについていくつかご紹介します。
サントリーの取り組み
サントリーは清涼飲料水や酒類などを販売している事で有名な会社です。
飲み物を作るうえで一番大切な原料は水ですよね。
また、飲み物として提供するために使用する水だけでなく、機械を洗浄するなどといったその他の工程でも水を使用します。
そのため、水を無駄に使わないようにする節水対策や水の再利用などに積極的に取り組んでいます。
サントリーには「水のカスケード利用」というものが行われており、これは、様々な工程に使われた後の水を温度別に分けて集めておき、工場の中で循環させて再利用することで、節水だけでなく、水のエネルギーを再利用するため省エネにもなるそうです。
キリンの取り組み
キリンもサントリー同様、清涼飲料水や酒類などを販売している会社です。
そのためサントリー同様、節水や水の排水、水の再利用などの取り組みを行っています。
例えば1990年には34,900,000m3使用していた水の量は2017年には11,198,000m3になり、27年で68%もの節水に成功したそうです。
これは水の循環利用などに積極的に取り組んできた結果です。
また、工場から出る排水に関しても国の基準を上まわる基準を定めて排水を行っています。
キリンの取り組みは水の源である環境保全にも取り組んでいます。
キリンには水資源の流域の地域全国12箇所で森の整備を行っており、キリンの従業員や家族がボランティア活動として参加をしているのです。
また、雑誌「ランドネ」との共同ツアーである「水をめぐる森の教室」というイベントを行っており、一般参加者が森と水についてより理解を深められる活動も行っています。
永谷園
お茶漬けの素やふりかけなどで有名な永谷園でも節水に取り組んでいます。
それまでは貯湯式の殺菌方法を行っていたのですが、2015年にスプレー式のレトルト殺菌機を導入し、水の使用量が3.7tから0.5tまで3.2tもの節水に成功しました。
また、加熱加工する処理量も増えたので、省エネと作業効率のアップにもつながりました。
排水も工場で排出された水の再利用や、排水口を清潔に保つ工夫をしています。