ミネラルウォーターと水道水
日本は世界でも数少ない上水道普及率が高く、9割を越えています。
実際、蛇口をひねって出てくる水道水はきれいですし、そのまま飲む事も可能です。
日本では当たり前に見える光景ですが、世界で安全に水道水を飲む事が出来る国と言うのは日本を含め13カ国しかないのです。
しかし、どんなに安全だといわれる水道水でも、より安全に見えるミネラルウォーターを利用したい、という人もいますよね。
しかし、漠然と安全と言われても水道水やミネラルウォーターとはどんなものかよくわかっていない人もいるのではないでしょうか?
そこでここではミネラルウォーターと水道水とはどのように安全なのか、どのような違いがあるのか、をご紹介します。
水道水の処理方法
水道水に使用される水は河川などの水を急速濾過、緩速濾過、膜濾過、消毒といった4つの処理方法を行います。
必要があれば鉄やマンガン、カビ臭原因物質、色素などを取り除くための処理をします。
このような処理方法は水道法という法律によって定められていますし、水道水を管理する事業者は厚生労働省の認可が必要になります。
水道代を住んでいる市町村に支払っている方が多いかと思いますが、水道の経営は市町村が行っています。その市町村には水質検査をきちんとおこなっています。
ミネラルウォーターとは
ミネラルウォーターとは「水のみを原料としている清涼飲料水」なのです。
要するにジュースなどスーパーやコンビニで販売されている飲み物と同じカテゴリーになります。
そのためミネラルウォーターは食品衛生法による「食品、添加物等の規格基準」によって決められた規定に沿って作られています。
ミネラルウォーターに使用されている水は特定の水源から採取した地下水や湧き水などです。
また、水道水のようにいくつかの水を混合して作っていることはありません。
水の硬度
水の硬度とは水の中にあるカルシウムとマグネシウムの量によって示されるものです。
大雑把に説明をするとミネラル分が少ないのは「軟水」、逆にミネラルが豊富に含まれているものが「硬水」です。
日本の水道水の多くは軟水ですが、沖縄の水は硬水に近いようです。
このため日本には茶道や和食のように水の質にこだわる料理が多いのです。
軟水のほうが飲みやすく、料理にも使いやすいのが特徴です。
日本で販売されているミネラルウォーターの多くも飲みやすい軟水が多いです。
硬水はヨーロッパ地方に多く使用されている水で、お風呂でシャンプーをするとなかなか泡立たないのが特徴です。
料理に使用するとたんぱく質が固まってしまいうまみ成分が溶け出さない事が多いので、ヨーロッパでは水をあまり使用しない料理が多いそうです。